住みながら自宅を売却できる　リースバックをご存知ですか？

2023-10-20

リースバック

住みながら自宅を売却できる　リースバックをご存知ですか？

リースバックという選択肢をご存知でしょうか。

この方法を利用すれば、不動産を売却した後も同じ家に住み続けることが可能となります。

特定の状況や理由での売却を検討されている方にとって、リースバックは通常の不動産売却よりも有益な場合があります。

リースバックは、自分の所有している不動産を他者に売却し、その後、売却先からその物件を賃貸として借りる手法を指します。この方法により、物件の所有権は移動しますが、住居としての使用権は継続して保有することができます。

またそのメリットは住む場所の維持だけにとどまりません。以下でリースバックの魅力を詳しく見てみましょう。

1. 短期間での現金化

通常の不動産売却と異なり、売却活動の手間が不要なので、短い時間でマイホームを現金に変えることができます。

2. 一括での売却金受け取り

売却金は一度に全額を受け取れるため、大きな資金を即座に必要とする方にも適しています。

3. 固定資産税の納税義務の解消

物件の所有権が移動するため、以前の所有者としての固定資産税の納税義務は生じません。

4. 賃貸の自由度

売却後も賃貸物件として住み続けることができ、退去するタイミングを自由に選ぶことが可能です。

特に、新しい住まいへの移動を考えている方にリースバックの利用は魅力的です。例えば、新しい家を購入するための資金を集めたいと考えているが、今の家を売ってしまうと仮住まいが必要となるケース。リースバックを利用すれば、現在の住まいを維持したまま新しい家の購入資金を得ることができます。新居に移るまでの間に時間がかかっても、仮住まいを探す煩わしさはないのです。

これらのメリットを考えると、リースバックは多くの人にとって有益な選択肢と言えるでしょう。

融資との違い

リースバックによって得られる資金は売却金なので、融資とは性質に違いがあります。

金融機関から融資を受ける際、信用情報機関が管理する信用情報などに基づいた審査がおこなわれます。

そして融資による借り入れ金は、用途が限定されていることも珍しくないでしょう。

しかしリースバックは不動産売却の一種なので、融資ではありません。

したがって、売却にあたり信用情報機関による審査も不要です。

さらに得られた資金の用途も制限されず、返済する必要もありません。

たとえば終活の一環として、不動産を現金化しておきたい場合など、さまざまなシーンで活用できる方法と言えるでしょう。

買い戻しができるケースは？

買い戻し特約が付帯されていると、優先的に買い戻す権利があります。

たとえば事業でまとまった収入が得られる目処は立っているものの、今現在は不動産売却で資金を確保したいようなケースで活用するのもおすすめです。

ただし、買い戻しの価格は売却価格よりも高く設定されることが珍しくありません。

そのため、買い戻しを前提としてリースバックを利用する際は注意してください。

リースバックができる条件とは

１.建築基準の適合性: リースバックを利用するには、物件が現行の建築基準法に沿ったものである必要があります。

2.物件の状態: 重篤な不具合や欠陥が存在しないことが求められます。

3.共有物件: もし共有物件の場合は、共有者すべてが売却に同意している必要があります。

リースバックが将来的に第三者への転売を前提とするため、物件が建築基準に適合しない、または重大な問題が存在する場合、この選択肢は難しいかもしれません。そのような場合、他の不動産売却方法を探るのが良いでしょう。

利用者の条件

1.賃料の支払い能力: 売却後、賃貸借契約を結ぶことになるため、家賃の支払い能力が審査の要点となります。信用情報機関や家賃保証会社の審査基準を満たす経済的な能力が必要です。

2.保証人の条件: 保証人を設定する場合、その人の経済力も考慮されます。例として、年金受給者のみの親等を保証人とするのは難しい場合があります。

住宅ローン残債について

1.アンダーローン: 売却価格が残債を上回る場合、リースバックをスムーズに利用できます。

2.オーバーローン: 逆に、売却価格より残債の方が多い場合、リースバックの利用は難しいですが、金融機関との合意のもとで、任意売却が選択肢として挙がることも。しかし、任意売却後には、リース料とともにローンの返済も継続することになるため、支払い能力が一段と試される場面も。売却後の資金の流れもよく計画することが大切です。

リースバックは多くのメリットがありますが、上記のような条件や注意点をしっかり把握し、慎重に検討することが大切です。